Aice Girl

□第一噺
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一面




続くのは
終わりのない

白い道




真っ白い景色

真っ白い私。




「どうされましたか?怪我でもされましたか?」



「良ければ私の家へ来ませんか?
 そこなら怪我の手当もできましょう」



「では、この駕籠にお入り下さい」

女は男の背負っていた駕籠に入った

細い腕が着物からちらちらと見え隠れする

雪も白い、その腕は
何だか恐ろしい。


程なくして貧相な家に着いた。



「着きました。少し待っていて下さい」

女は男に怪我の手当をしてもらった




春が来た頃

女と男は夫婦になった
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