Sun Rising Holizon ~地平線の夜明け~
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ここはどこだ…
確かゲームのエルダーテイルをして遊んでいたはず…
こんな服持っていないはずだ。
欲しいとは思っていたけど。
すごい。体にぴったりのサイズで色は中々にいい深みを出している。
確か、この近くに池があったはず…
少し歩き、建物を曲がったとき、少し開けた場所に出た。
すると目の前に少し大きめの池があった。
姿が見えた。
それは…自分…?なのか…?
長い綺麗な髪だった。サラサラしている。
右側はビーズか何かで止めてある。
黒いはずの髪がまさかのブロンドだった。
これで学校行ったら怒られるんだろうなと思いつつも満更でもなかった。
むしろ嬉しかった。新しい自分になれた気がした。
無力な自分がなんでもできるような戦士になれた気がした。
「おっと」
パソコンで自分が好き勝手に設定をしていたせいか現実世界の自分の身長と差があるせいかつまずいてしまった。
これだと外観再決定ポーションを飲まなくてはいけない。
「しかもこれって…」
しまった…設定ではこれだと…
「男…ってやってしまったんだ…」
想像以上の失態っぷりに落胆してしまった。
「しかし、あれは限定物でそう簡単には手に入らないと聞いたな…」
「あそこだー!追えー!」
男達の荒ぶる声が聞こえた。
何だ?誰を追っている?
男たちの先には小さな少女が隠れていた。
しかし見つかったようだ。
「おいおい…!小さな女の子に対して大勢で追ってるのか…!」
ああいうのを見てると虫酸が走る。
静かに矢を弓につがえた。
落ち着いて狙いを定める。
「ヒット」
矢は先頭の男の丁度足下を射抜いた。
すると男は慌てた。まあ当然だろうな。
「な、なんだ!?どこからだ!卑怯者!でてこい!」
「卑怯はそっちだろう?こんな小さな女の子を大勢の男達で追いかけ回して恥じを知れ」
女の子の前に立った。
そのとき目の端でヒュッと動く陰を捉えた。速い。
「何だ。お前は?」
「名乗るほどの者ではない」
「キザな野郎だ…釈に障るぜ…」
男は怒りが頂点に達しているようだ。
青筋がうっすらと見える。
「まあまあ、そんなに怒らずここは即撤退しようにゃ」
誰かに囁かれた。
「了解」
声の主は分からなかったが感覚的に従った方がいいと思った。
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