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□誕生日前会議 (5gogo)
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ナッツハウスでは、水無月かれんを除く5人が丸いテーブルを囲むように集まっていた。

かれん本人は、生徒会長ということで今日は定例会議である、という訳で欠席だ。

だが、5人集まって何の話し合いか、というと、本日かれんの誕生日であるため、サプライズを何にするか、である。

「むむむむむ〜…」

夢原のぞみは、5人の中でも取り分け難しそうな表情で、冷や汗をたらたらと流していた。

眉間によった皺に、睨むような瞳の焦点は中央に集まっている。

他の誰かが見たら思わず噴き出してしまいそうな表情だが、のぞみの周りにいる4人も似たような顔をしているため、誰も笑う者はいなかった。

「そうだ!!かれんさんの前でみんなで合唱っていうのはどうですか?」

突然、春日野うららが立ち上がって手をパチンと合わせた。

髪と同じ金色の瞳がきらきらと輝いている。

「却下。あんまり感動しないんじゃないかしら?」

そう、キツい口調で話すのはバルミエ王国の妖精ミルクこと美々野くるみ。

「それに、かれんだって今日はあんまり時間とれない、って言ってたんだから」

彼女は白い足を組んで椅子ごと体をひねると、後ろに纏めたラベンダー色の髪を翻して溜め息をついた。

「うーん、そうですか…」

残念そうな表情でちょこんと座るうらら。

滑らかなツインテールが下のほうで残念そうに縮れていた。

と、同時に、夏木りんが短い髪をくしゃくしゃと掻いた。

「でもさぁ、パーティーも却下、手作りケーキも却下って、他に何かあんの?」

手作りケーキは、真っ先にのぞみが思いついたものだが、りん以外料理の腕は壊滅的なので、即座にくるみが否定した。

「でも、ケーキにおはぎを入れてみたら…」

「…絶対マズいよ、それ」

おしとやかな秋元こまちが不思議そうに首を傾げたが、りんが青ざめた顔で溜め息をつく。


すると、険しい表情をしていたのぞみの瞳に光が宿った。

「じゃあ、アクセサリーはどぉ?」

彼女のその一言に、
全員が顔を見合わせる。

「…いいと思います!!」

真っ先に賛同したのはうらら。

続くようにしてりんが首をうんうんと頷く。

「新作考えるついでに、いーかもしんないしね。
あたしも賛成」

こまちも柔和な、見るものを癒やす笑顔を見せる。

それを見たくるみも、

「…のぞみの癖に、いいこと言うじゃない」

と渋るように承諾した。


「じゃあ、アクセサリーにけって〜い!」
 

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