10/30の日記

02:36
Q.E.D.と最初に父が殺された途中まで感想
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一巻通してのテーマ…『意外な繋がりや思惑』




46巻 失恋

事件概要:盗難
犯人:★☆☆
トリック:★☆☆
テーマ『見えなかったものが見えた時、人は己を知る』
話の主人公:猫柳あやめ

これは一回感想書いたんですが今回はネタバレしまくるので。
あらすじは、あやめが彼氏にフラれるちょっと前に亀吉師匠の500万が盗難されたって話。

改めて読んでみると登場人物がスゲー多い。やたら多い。ただしムダな人物が1人もいない。いいわぁこういうプロット憧れるわぁ。


★キャラクター
はこふぐさんが何となく気に入ったキャラです。好きじゃないけど、こういう気弱な人は嫌いじゃないんだぜ(・∀・)
あと亀吉師匠いい人だね。お金盗られて許したんだから。



★ネタバレ
亀吉が用意したお金は500万ではなく10万円。
それを小道具を使って札束に見せかけていた…ってオチ。
ただしライバルの角丸にはそのことはバレバレで、2人は落語を使って「お金でズルしただろ」「10万持ってかれたけど、許す」とコミュニケイトしていたのでした。


さて、前回の感想で濁した「これは彼女が悪い」という表現ですが、何がどう悪いかと言うと、
彼女である芸人のあやめは「彼氏の天然をネタにして売っていた」んですね。
最後の彼氏の何ともいえない顔(「面白いんだけどこのネタ自分のことだなんて…バカだなオレ」って感情を表した顔)が忘れられない。笑いながら泣いてんだもん。

それはやっちゃいかんと思うしフラれた理由も納得。
あやめにはこの失敗を生かしてほしいし、トーク番組に出た時にこの経験を笑いに昇華してほしい。



46巻 巡礼

事件概要:裁判
原稿を没にした理由:★☆☆
雨水の思惑:★★★
テーマ『殺人犯に対する遺族の感情』
話の主人公:現代編…内堀小雪、1940年代編…雨水慈


テーマすら読み取れなかった今回。
雨水の思惑は見事に外しました(´・ω・`)っていうかまともに推理しても「あー当たらねえなー」と察したので考えることを放棄しました。
この話は強盗目的で愛する奥さんを殺された雨水慈が、裁判でその殺人犯を「どうか死刑にしないで下さい」と希ったのは何故か?という話。

その時、彼は戦時中にも関わらず行き1000km帰り1500kmの中国からベトナムまでの道を巡礼します。


うん当たらない(・∀・)
前半だと慈愛だなんだ言われてたけど、真実は軽く斜め上でした。
まあ以下で全部話すんだけど。


★キャラクター
ソンさんの落ち着いた態度は好きだし、盗んだ理由もわからなくもないけど、でも泥棒はよくないよ。これは好感度落ちた。

…まあ、あんな馬鹿みたいな方法に引っかかった小雪はもっと好感度落ちたけど。


★ネタバレ

雨水が殺人犯を助けた理由は、
自分の奥さんを殺したやり方とまったく同じ殺害方法で殺人犯の最も大切な人間を奪うという計画の一部だったから。

流石に悪魔の所業だったため二度巡礼して「もし生きて帰ったら」この計画を遂行しようと考えていた、というオチ。

すごすぎ(°∇°)多分死刑より酷いんじゃね?
このアイデアは本当に素晴らしかったと思いますし、憎しみの果ての人間の心が見えた気がします。

だよね奥さんを利己的な理由で殺された上逮捕されず海外に逃亡されて犯人を憎悪しない夫なんかいないよね。

でもこの行動が正しいかと言われれば返答に詰まる。

間違ってると思うけど、実際遺族の立場になってみればそんなことも言ってらんないだろうな…と同情してしまう自分が怖い。

雨水は最終的にあんま好きじゃなくなったけど…



しかも、今ポル・ポト政権だった頃のカンボジアを生き延びた少女の伝記読んでて、革命が終わった頃、自分の身内を殺された人間が、復讐としてクメール・ルージュの兵士に対する報復(公開処刑)をしている所を読むと果てしない憎しみってのがよくわかるから洒落にならない。

果たして復讐は正しいのか?身内や大切な人を勝手な理由で殺されて報復したいと思う感情はどうなのか?って問いに対して、答えられる自信はないんだよ…(´・ω・`)


…しかし、ポル・ポトとクメール・ルージュの人間は人権無視しすぎだと思うの。

あ、こいつらが何したのかっつーと、
縦社会を完全に無くしたくて現代に原始時代を再建しようとした、ってことです。ムチャクチャ。


80ページ過ぎたあたりから読むのが辛くなって、当時の法律?読む度に胃がむかむかしています。


具体的に言うと…

・知識人は社会の毒である(メガネかけてる→処刑、本を読んでいる→処刑、など)
・色のついた服は精神を堕落させるから着てはいけない
・人間は平等であるべきだから、1人が飢えたら全員飢えなければならない


ね。なんか途中からクメール・ルージュたちが人の皮かぶった悪魔か、愛情とか背徳感とかを失ったロボットにしか見えなくなった。


たかだか6歳の子に復讐の炎とか抱かせたら終わるよ。

最後まで読み切る頃に、私の精神が壊れてませんように…と祈りたい。

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