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□現在の行く先
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「××○○は他の奴とは違ったのに、なんであんな酷いことしたんだ…」

××○○の服を買い(『俺』が奪ってきた××○○の金は使わなかった)、ホテルに戻る途中『俺』にそう言うとハッと鼻で笑うだけで何も答えなかった。

苦痛に歪む××○○の顔が頭から離れない。

復讐は何もうまない、なんて漫画とかアニメで言ってた気がするけど、そんなの嘘だ。
俺は満たされていた。同じようなめにあって、助けや許しをこいながら孤独になっていく奴等を見ながら。

ただ、今回は違う。
俺が甘いのかもしれない。でも、謝ってきたのは××○○が初めてだったし、嘘をついているような態度ではなかった。
だから、許せばよかったんだ。
たかが小学生の時の出来事じゃないか。


ホテルに着いて服を着せて家まで送った。

まだやりたりないのか、そう言われた時に俺は悪かった、としか言えなかった。
本当に、悪かったと思ったから。
きっと××○○が俺に対して抱いていた思いと一緒だと思う。
謝っても、許されることじゃないけど、謝らずにはいられない。



小十郎の反対を押しきって、俺は大学をやめた。
俺がいれば××○○は大学に行きにくいだろうし、何より『俺』が何かするかもしれないという恐怖があった。

しかし、予期してなかった自体が起こった。
××○○が俺を訪ねてきたのだ。
俺は家にいれることを拒んだが、『俺』がそれを許さなかった。

小十郎に案内され、部屋に通された××○○は妙に落ち着いていた。
『俺』はそれがまた気に入らないらしく、チッと舌打ちした。

「かわいげねーよな。そんな落ち着いてここに来れるなんてよ」

「…なんとなく、気になって。話したくなった」
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