inside of a glass

□Cacao Fizz
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「復活愛ってあると思う?」


学生時代の友人が、そんな事を聞いてきて、飲みかけの紅茶を持つ手を止めた。

「あるとこにはあるんじゃない?」

この歳になってくると、『結婚』についての記事がネットしてる時なんかでも目につくようになる。
だから、今からまるっきり新しい恋愛を始めるより、復活愛が結婚への近道じゃないかなんて、そんな話も見たことはある。とはいえ、一度離れてしまったからには縁がなかったんだと考えるようにしているわたしには、復活愛したいような相手はすぐには思いつかなかった。

「復活愛、したい相手いるんだ?」

一応、友人に聞いてみる。

多分、そういう単語が出たのは、来週同窓会があるからだろう。
あんまり気が進まなかったけれど、目の前の友人が一緒に来てくれと言ったから、渋々出席の返事を出すことになった。一緒に出てほしかったのは、この流れだと復活愛したい相手も来るということだろう。

「うん、」

悩ましい顔で、肯定する友人に、応援したい気持ちもあるけれど。
まあ、相手がどうなっているかにもよるから、今は下手に言葉をかけるのは控えようと考えて、誤魔化すように紅茶に口を付けた。









同窓会の当日。

会場の端でひとり、目当ての彼と話をする友人を微笑ましく見つめながら、シャンパングラスを傾けていた。

正直、料理はバイキングだからあまり美味しいとは言えなかったし、人数に対して量が少ないのか、めぼしいものは既に空だ。

早く帰りたい、それだけを考えながら、わたしは会場の隅を温めていた。




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