ルーニーと魔法の物語
□ルーニーと心理の秘宝2
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その日の夜のことでした。
ルーニー達、全ての生徒達はこの学園の宿舎を利用しています。一人に一つずつ部屋を与えられ、質素な作りですがふかふかのベッドを提供することにかけては、
非の打ち所のない、安心して安らぎ得ることの出来る場所のひとつでもありました。
就寝時間は特にありませんが、まだ慣れない生活で他の生徒たちは皆、一様に眠りについている時間のこと。
木のドアが突然音を立てました。それは訪問者がドアの目の前で立ち止まり、術を施すことによって、相手側の呼び鈴が鳴る様に取り付けられております。
寝巻きに着替え、うとうととしていた意識の酷く薄い中でルーニーはやっと小さな声を出すことに成功します。
「どなたですかー?」
「ちょっといいか?」
その声は紛う事無き、例の転校生のルカでした。