SHORT

□ボンゴレ式修学旅行 Varia ver.6
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ボンゴレ温泉旅館に来たXANXUS達、Variaは10年バズーカによって10年後に飛ばされてしまった。

彼らはどうなってしまったのだろうか。





 舞台は、イタリアのとある
お屋敷へと移る。

 その屋敷は明かりが煌々と燈り、中で派手なパーティーを開いている様子だ。
 屋敷の周りにはボディーガードが彷徨いている。






「……あれー?」

その屋敷の物陰で気の抜けた声を上げたのは、10年後のVariaに所属している術士のフランだった。
それもそのはず、てっきりいつものメンバーが居ると思い振り返ってみれば、見覚えのない集団が地面に倒れ伏していたのだ。
 しかもタオルを腰に巻いただけの半裸状態で。

「う…………あ゙……」
「ゔお゙……………ぉい」
「うーん………………」
「ぬぅ…………」

何か呻いている。

フランは暫し迷った後、その集団をXANXUSに『通報』することにした。
 カエルの被り物を叩く。

「ボスー」
「あぁ?」

無線から返された声が、心なしかいつもと違うような。
 フランは困った。

「…………誰ですかー?」
「誰だ、てめぇは」
「ミーはフランですよー。
でー、貴方こそ誰ですかー?」
「うるせぇよ」
「…………」

会話が全く噛み合わない所を見ると、声の主はXANXUSである気がしてきた。
XANXUSには話を合わす、という神経はない。
 だがやはり声に違和感がある。

「てめぇ、何だ?」
「フランですよー」
「名乗れとは言ってねぇ。
オレと何の関係がある生物だと聞いてんだ」
「えー、忘れたんですかー」
「…………」
「あんらー?
何処かしら、ここは」

不意にオカマが起きた。
それをきっかけに他の半裸集団も起きはじめた。

「ぬぅ…………雲雀恭弥め……」
「いっでー……10年後出すとか、マジ反則だって……」
「ゔお゙ぉお゙ぉぉ゙い!!」

何かこう……奴らのテンションが、自分が身を置く暗殺部隊との御仲間と一緒だ。
 そこでフランは理解した。

「あー。
皆さんってー、10年前の姿なんですねー。成る程ー。
だからボスの声が若干若かったんだー」
「あ゙!?
何を言ってやがるっ?」
「あれ?
てめーってもしかして、あのムカつくカエル?」
「わー、堕王子だー」
「うっわー、やっぱムカつくな、こいつ。ちょっと殺っていい?」

ベルはナイフを取り出そうとしたが、自分の格好に気づいた。

「げっ!」
「………………そうかぁ……。
オレ達は、あのガキの10年バズーカに当たったのかぁ……」
「じゃあ、ここって10年後の世界なのね?
というかなんでこんな所に……」
「おぉのれぇぃ牛ガ」
「はーい」

 レヴィの言葉を遮るように、フランが手を挙げた。

「突然ですがー、
皆さんにバッドニュースですー。」
「んん゙?」
「なになに?」
「実はですねー。
皆さんはー、
今からあのお屋敷でー、
仕事しなければいけないんですよー」
「………………は?」

いきなりの言葉に一同は唖然とした。

「なんかー、
恨みを買ったお金持ちがあそこに集まってるみたいでー、その人達を皆殺しにしないといけないらしいんですー」
「今殺しに行けと言うのか、貴様!?」
「……この格好で?」
「はいー。
ちなみにー、現在の皆さんはー、きちんと服を着てましたー」
「…………だろーな」
「武器を持ってんのは誰だぁ……」
「てめーと、ルッスーリア…………だけじゃね……?」
「………………………」

一応Variaは暗殺部隊なので、皆が体術を会得しているものの、腰にタオルを巻いただけの格好では闘いづらい。

「ゔお゙ぉい!!
XANXUSは今何処にいるんだぁ!?」

スクアーロの怒鳴り声は、フランの無線で綺麗に拾われた。

「……アジトだそうですー」
「……ああ、その被りモン無線だっけか。
なら、今すぐにオレ達の服やら武器やらを持って来い、と伝えろぉ!!」
「……めんどくさい、らしいですー」
「ゴル゙ァ゙ァア゙ッ!!
ちったぁ仕事しやがれぇっ!!」
「……匣兵器の毛繕いに忙しいって言ってますー」
「な、ん、で、いるんだ、あの天空嵐ライガーがぁっ!!」
「……ちょうど匣兵器を開いた時に入れ替わったから、らしいですー。
でー、スクアーロ作戦隊長ー。
ちょっと前見てくださいー」
「あ゙ぁ゙ん!?」

スクアーロ達が前を向くと、マシンガンを構えた屈強な男達が立っている。銃口はこちらを狙っている。

「声がうるさくてー、気づかれちゃったようですねー」
「先に言え!!」
「お、お前達は何者だ!?」

マシンガン男は恐る恐る尋ねた。
 男の目には、半裸の不審者が集団を作っているとしか見えなかったのだ。
ただ、そのおかげで男達は怯み、いきなりマシンガンを撃たれるという事はなかった。
 幸いな事だった。

「チッ……
んなの誰だっていいだろぉがぁ!!」

マシンガン男は、弾丸さえ来なければ、タオルを気にしながらでも倒せる相手だったからだ。
スクアーロが一歩踏み込むと、男達は慌ててマシンガンの引き金に指をかけた。
 しかしあまりにも遅い。
 既にスクアーロは刃に仕込まれた火薬を放っていた。
 火薬の爆発とともに、男達は吹き飛んだ。

「ぐああっ!!」
「フン、どうだぁ!!」
「わー、隊長ー、すごーい」
「棒読みじゃねーかぁ!!」
「えー、だってー



隊長が大暴れしたせいでー
また敵が来たみたいですからー」

 もう一度前を見ると、新たな男達がスクアーロの前に立っていた。

「撃てーっ」

今度は何の遠慮もなくマシンガンの弾丸が飛んできた。
 しかも大量に。
Varia幹部は堪らず、一目散に逃げた。






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