夜桜が散る時に

□meeting
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―出会い―



京にきて3日。物騒と言う噂があったから来たっていいのに、全然穏やかじゃん。たまに乱闘起こるけど。


つっまんねー。これじゃあ人間斬れねぇじゃんか。←



















――夜

気づいたら当たりは暗くなり、月が雲の間から覗いていた。


『……』


屋根から下りて(←)地面に足を付ける。そして宿へと歩きだす。

今日も収穫なし。平和だったなー……ん?血の臭いがする。…こっちか。

臭いがする方へと走り出す。もしかしたら斬れるかもしれないからねー。



『っ!!』

赤い目に白髪。…鬼か?…いや、鬼はあんなに狂ってはいない。もしや、風の噂で聞いた"変若水"(おちみず)?人間が作ったやつ。か…?

まぁいい。まずは少年?…いや、少女を助けてやるか。


――カキンッ


「っ!?」

『大丈夫?(ニコ』

「え、あ…はい」

『そう。…下がってろ』

「っはい」



羅刹だっけ?たしかそんな名だったよね?

羅刹は僕を標的にしたらしく、刀を振り下ろしてきた。

左に避けて腹に蹴りをいれる。そして倒れたやつの首に刀を突き刺す。


――グサッ


ピシャッ…と返り血が頬に飛んだ。ふふふ、やっと人間が斬れたよ(ニヤ。ま、と言っても最早こいつらは人間でも鬼でもない、失敗した中途半端な奴だけどな。



――ザシュッ、ゴト…



背中に刀を振り下ろしてきた奴の背後に素早く回り、首を落とす。…後一人。



「きゃーっ」

『っ!!』


チッ。ヤバいな。この距離だと間に合わねぇ…。



――ドサッ


『…!?』

「あーあ。残念だなー。僕が殺ろうと思ってたのに。一くん仕事早いんだから」

「俺は務めを果たすべく、動いたまでだ」


化け物を殺ったのは化け物と同じ羽織りを着た青年だった。


「――あんたと違って俺に戦闘狂の気はない」

「うわ、ひどい言い草だなぁ…まるで僕が戦闘狂みたいだ」

「…否定はしないのか」


――ザッ


わざと音を立てて彼らに近づいた。


「「……」」

「あ、あの…」


空気が読めないのか、少女が口を開いた。


「…でもさ、あいつらがこの子達を殺しちゃうまで黙って見てれば僕達の手間もはぶけたのかな?」


ふざけた事を言うねぇ…。元は仲間だったっていうだろうにさ。


「さぁな。…少なくともその判断は俺達が下すべきものじゃない」

『っ!!』


少女に刀を向ける第三者に僕は持っている刀を向けた。それと同時に戦闘狂と言われてた男が僕の首筋に刀を向ける。



『……』

「刀をおさめなよ。じゃないと斬っちゃうよ?」


ニコッと笑顔を向けて来る男。だが目は笑っていなかった。この男、本気だな。



『貴様が僕を斬る前に僕はこいつを斬る』

「だって、土方さん。…どうします?」


彼はため息をし、刀をしまって僕と向き合った。







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