夜桜が散る時に

□life
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『…嫌、です』

「…理由を、聞かせてくれるかい?」

『…やったら、死にますよ?相手が。僕は加減ができませんからねぇ』

「「「「……」」」」

『それに、隊に入るつもりはありませんので。男しかいない所に入る訳ないでしょう?』

「…君さ、おいてもらってるんだからそれぐらい『別に僕はおいてもらわなくても生きて行ける』…」


もともと、千鶴と同じ部屋ってのを条件にここに住む事にしたのですからね。千鶴といれないのならここを出た方がましだよ。


「…では仕方がないな。だがもし気が向いたら、な!?」

『えぇ、…気が向いたら』


近藤さんに軽く頭を下げ襖を開けて千鶴の所に戻ろうとしたら腕を捕まれた。まぁ振り向かなくても誰だかは分かってるんだけどね。


『何』

「ねぇ、僕と勝負しようよ」

『はぁ…?』


話を聞いてなかったのか?こいつは

『…死にたいの?』


加減はできないと伝えたはずなんだけど。


「……」


彼はニコニコと笑みを作るだけで何も言わない。返事ぐらいしろよ


「総司、お前…」

『…いいよ、真剣ならな』

「…こっち。着いてきて」

『あぁ』


歩きだす沖田の後を追うと、後ろから幹部の方々もついて来ていた。……止めないのか?仮にもお仲間さんが死んじまうんだぜ?←



着いた場所は道場?板張りの床の部屋に入るのは久々ですね。日頃は畳の上で過ごしてましたし…。


「じゃあ始めようか」

『あぁ、少しは楽しませろ、よっ!!』


――カキィィンッ


右手で刀を取り切り掛かるが簡単に防がられた。…まぁこんなん準備運動にもならんし、防げて当たり前か


沖田と間をとって刀を両方で構える。

本当は二刀流だけど、人間ごときに2つの刀を使う必要はないな。



『……こいよ、(ニヤ』

「………」

挑発に乗り切り掛かって来る沖田。…背中ががら空きだよ。

背中に素早く回って刀を振り下ろす。だがギリギリ防がれた。


『へぇー。でも、…まだまだだよっ』


そのまま回し蹴りをいれた。


「!!ぐっ!」

「おいおい…」

「あの総司がっ!?」


…こいつ、そんなに強い奴なんか?全然じゃん


『ククッ…大丈夫?』

「…君、性格悪いね」

『お前には言われたくないね』


ゲホゲホと咳込みながら立ち上がる彼。浅かったのかな?普通なら立てないぐらいの強さで蹴ったはずなんだけど。


『じゃあ本番いきますか』

「本番?」

『あぁ。こんなん準備運動だろ』


――チャキ


刀の向きをかえ、


『じゃあね。沖田総司』


軽く鬼の力を使って沖田の後ろへ回った。

そして――振り下ろした。

「っ!!!?」








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