蕾が咲いた

□伍
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「――おい、何故あの場にいたか、ごまかさずに全部吐け」

「はい…」


















「――お前を保護してやる」

「君の父上を見つけるためならば我ら新撰組は協力を惜しまんとも!!」

「あ、ありがとうございます!!」


彼女は小姓になるのを条件に保護される事になった。そして次は僕の番、というわけですか。


「次は君の番だよ」

『僕は六道…。六道とお呼び下さい』

「下の名前は?」

『クフフ…secretです』

人差し指を口元におき、彼らがわからないだろう英語を使う。

「し、シークレ?」

「どういう意味なんです?」

『秘密、内緒って意味ですよ』

「何故内緒なんだい?」

『それもまた、secretです』

本当は男に名前を名乗りたくないから。雪村さんみたいに可愛い女性なら教えてるんですがねぇ…


『…僕は今から事実を言います。信じるも信じないも貴方達次第ですので…――僕は未来から来ました』


「は?」

「未来…?」

『えぇ、未来から来ました』


眉を寄せる者、口が閉じない者、目をパチクリさせる者、新撰組はそれぞれ驚きを見せた。もちろん雪村さんもね。
そんななか、沖田総司が口を開く。


「…ふざけてるの?」

『だから信じるも信じないも貴方達次第って言ったでしょう?僕は事実を言っている』

「……証拠は?」

『そうですねぇ…』


携帯が確かポケットに入ってましたっけ?

結わかれている手を器用に動かし、ポケットから携帯を出した。そしてカシャッと雪村さんを撮る。


「「「「!?」」」」

『これは携帯といい…このように』


携帯画面を彼らの方に向け、今撮った雪村さんを見せると皆が驚いた。


『…信じて貰えましたかねぇ?』

「…信じざるおえねぇだろ」

『そうですか』

「お前、未来から来たって事はさ、これから何が起こるかとかしってんの?」

『…だいたいは知ってますが、僕が言ってしまったら未来が変わってしまいますので言えません』

「…?」


わかってないようですねぇ、彼は…(平助)


『つまり、僕の発言が原因で君の死期が遅くも早くもなってしまうと言ってるんですよ』

「…?!」


















「――ねぇ、未来から来たんなら、行く当てないんだよね?」

『はい、ありません』

「これからどうするの?」

『……考えていませんでした。…まぁ何とかなるでしょう』

「その前に、生きていられるかだよね」

『それならご心配なく…僕は死にませんから(ニコッ』

「それ、どういう意味?」

『そのまんまの意味ですよ。僕は君達なんかに殺されはしませんからねぇ』

「"なんか"なんて、言ってくれるねぇ…」

『おや?事実ですからねぇ…』



――ガキンッ


沖田総司が切り掛かって来たが、僕は幻術で雲雀を出して刀を止めた。







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