蕾が咲いた

□漆
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「なぁ歳、彼も新撰組で保護してやろう」

「「「「!?」」」」


突然彼は言い出した。よくまぁ……僕だったら始末しますがねぇ。何処の馬の骨かも分からぬ輩(やから)は。彼はきっとお人よしなのでしょう。


『おやおや良いのですか?』

「ちょっと近藤さん!!何言ってるんだよ!!」

「そうです。彼は危険すぎます」

「まぁまて、彼の意見も聞くとしよう!!」

『……――僕としては、泊めていただけるとありがたいですねぇ』

「そうかっ!!歳、大丈夫だ!!彼は危険ではないからな!!」

「どうしてそんな事が言えるんだ。近藤さんは…」

「勘だ!!」


勘とは…まるで超直感ですねぇ。彼に流れてる死ぬ気の炎はきっと大空なんでしょうか。


「仕方ねぇ。お前の身柄も雪村同様、新撰組で預かる。近藤さんが決めた事だしな」

『…ありがとうございます』

「…でも、妙な真似したら斬るからね?」

『クフフ…ご心配なく。するとしたらばれないようにしますから(ニコッ』

「「「「……」」」」

『……冗談ですよ』

「そ、そうかっ!!」


まぁ、冗談と言うのは嘘何ですがね。この時代にはいろいろと興味が沸きましたし、調べてみるとしますか。














「でもさぁ、空いてる部屋1つしかないよね」

「えっ?」

「む?何か問題でもあるのか?」

「いやいや、問題ありまくりだよ」

「男女を同じ部屋にするのは…ねぇ」


面白いですねぇ。僕の幻術には置いといて部屋の事を相談しだすとは…。普通いきなり現れたり消えたりするのに疑問を持ち質問するはずでしょう?


「あ、あの、私…」

『僕は構いませんよ。むしろ好都合だ』


男と同じ部屋とかは嫌ですからねぇ。

「…君がよくても「私も!!私も一緒の部屋でも構いません!!」…いいの?」

「はい(ニコッ」


おや?もしかして雪村さんは僕が女だとお気づきに?

マントで身を隠しているのでばれてないとは思っていたのですが、やはり女性にはばれてしまうのですね。(昔、京子とハルにバレた)


「雪村君が言うんだ!!大丈夫だろう!!」

「…襲われても知らないよ?」

「おっ襲っ!?///」


顔を赤くして驚きをみせる雪村さん。なんて可愛いんでしょう。思わず幻術を使い写メってしまいましたよ…←

『クハハッ!!僕が彼女を襲うとも?むしろ守りますよ。……君達男からね』

「なっ!!俺達が手を出すわけねぇだろ!!」

「平助君の言う通りだよ」

『どーだか。…男のみの集落に女性が住むのだから目にしない訳がないでしょう?』

「「「「……」」」」


黙るという事は図星なのですかねぇ?やれやれ、本当に守らなくてはならなくなりますのかねぇ…?

…なにはともあれ、寝床を確保できたので良しとしますか。




     ―異世界― 完


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