蕾が咲いた

□壱
1ページ/1ページ



―能力―



――時が変わってここはボンゴレ邸――


「海夜はいつ帰って来るんだい?」

「海夜がいないと寂しいのなー」

「…まだ1日しかたってないだろうが」

「何言ってるんですか!?もし海夜が一生帰って来なかったらどうするんです!!早く帰って来て下さい。海夜ー!!」


……これは1時間程前のお話。いい歳した大人が泣くとか止めてほしいよ。キャラ崩壊しているっつーの。


「…なぁ骸」

「ズズッ…なんで、すか」


いまだに泣いてる骸に話しかけ、思った事を言ってみる。


「電話つながるかかけてみたら?」

普通に考えたらつながらないだろうけど。一応、ね。
もしかしたらつながるかもしれないしね。まぁ確率は低いだろうけど。


「!!綱吉!!それをもっと早く言いなさい!!」


え?なんで俺が怒られてんの?普通感謝する所だろ。

今ここ(談話室)にいるのは俺と骸の2人だけ。皆、骸が泣き出した途端部屋からでていったんだよね。


――プルルルル

あれ?どうしてだろう。骸とは数メートル離れてるのに、音がだだもれなんだけど。俺、こんなに耳よかったっけ?


――プルルルル


一応、つながってはいるんだね。後は出るかどうか…


――『…はい』

「「!!」」


出た。すっげ。時代違うのにつながるんだ。さすがボンゴレ技術で作った携帯←

「海夜!!無事ですか!?」

――『あー、はい。…どうやら僕、文久に来たらしいです』


文久と言えば、新撰組あたりか?たしか


「怪我とかありませんか!?」

――『頬にかすり傷が出来ましたが無事ですのでご心配なく』

女の子なのに顔に怪我って…。海夜にはもっと自分を大切にして欲しいよ。女の子なんだからさ…


――『で、まぁ色々とありまして新撰組に住み込む事になりました』

「「新撰組に!?」」

――『えぇ、「六道君、何してんの?」沖田、盗み聞きは良くないですよ』

電話越しに聞こえる男の声。…そういえば新撰組って男しかいないよな?

俺は骸の携帯をぶん取り海夜に話かける。


「海夜、新撰組でお世話になるんだよな?」

――『うん』

「局長さんにかわってもらえる?」

――『……え』

「お世話になるんだし、一言、ね」

――『…沖田、頼みがある』「なに?」『局長に会いたい』「……」


黙り込む電話越しの彼(沖田総司)にかわるよう、海夜に頼む


――「……」

「はじめまして、俺はその子の上司の沢田綱吉って言います」

――「僕は沖田総司」

「沖田さん、局長にかわってはもらえませんか?」

――「……」

「ご心配なく、こちらがどうしようがそちらには手が出せませんから、危害などうわえませんよ」

――「…本当かな」






●●

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ