蕾が咲いた
□伍
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『あ、もう一本、いいですか?』
「?お前2刀流なのか?」
『えぇ、…ありがとうございます』
渡された木刀を持って構える。三叉槍のが使い慣れているのですが、まぁ彼相手なら何とかなるでしょう。山本並でしょうし。
「…てゆーかさ、そのマント脱いだら?動きにくくないの?」
まぁ確かに動きにくいですが、でも脱いだら僕が女と分かってしまいますしねぇ
『ご心配なく、脱がなくとも君に勝てますので。ハンデ、とでも言っておきましょうか』
「…そぅ」
クフフ、言いすぎましたかねぇ?しかし、これぐらいで殺気をたてるなんて…彼も雲雀と一緒で挑発に乗りやすい体質なのでしょう
「…行くよ」
切り掛かって来た(と言っても木刀なので実際切れませんが)沖田を軽くかわし、左手で彼に木刀を振り下ろす。
――ガッ
でもなんなくそれは受け止められた。
僕は片手、相手は両手。普通なら力負けしますが、もう一方の手で素早く打ち込めば力等関係ない。
「…っ」
避けられてしまいましたか。…だが、まだまだこれからですよっ
「なぁなぁ、総司の奴楽しそうじゃね?」
「確かにな。総司の奴、楽しんでやがる」
「…しかし、六道さんもなかなかやりますねぇ」
「いまんとこ、あの総司と互角だもんなー」
「(海夜、…)」
「息、あがってる、よっ!!」
『おっと…そちらこそあがっていますよっ!!』
もう始めて15分程立ちましたが、予想以上にやりますね。僕の予想では10分程度で片が付くとは思っていたのですが…。
というか、マントが凄く暑い。15分もやっているんですし、そりゃ暑くもなりますが…ここで脱いだら性別わかりますし、それに…ハンデを無くしたって事になり、負けを認めるのと同じになりますからね。
『そろそろ、ですかね?』
前に出て両手を器用に使い攻撃をする。相手が攻撃を出来ないほどの速さでね。
「っ」
人間疲れたら動きが鈍くなりますからねぇ…
彼の木刀を弾き飛ばし、沖田の首に木刀を当てる。
『クフフ、僕の勝ちです』
おやおや、悔しそうな顔してますねぇ。僕に勝負を挑んだからですよ。
「あの総司が負けた…」
「嘘だろ?」
失礼な事を言いますねぇ。現実を認めなさい。現実逃避は痛いですよ?←
「六道さん凄いっ!!かっこよかったよ!!」
『ありがとうございます。千鶴に褒められると照れますね。千鶴は可愛いので』
「っな//そ、そんなことないですってばっ!!」
幻術を使って再び写メった。…だって千鶴、可愛い過ぎるんですもの。
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