君の隣(庭球長編)

□君の隣:1話
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『ん…?げ!仁王先輩!?』


銀色の髪が風にサラサラと揺れているのは見えるが顔は見えず

顔を見ようと歩み寄れば目を閉じている仁王で


仁「新学期早々サボりとは、悪いやつじゃ」

ことりの声に目を開ければニヤリと笑いながら言って

『それはこっちの台詞なんスけどね…』

仁王の言葉に呆れたようにため息をはけば、仁王の横に座り込み


『先生に知られたら駄目っスよ、俺も仁王先輩も…』

座り空を見上げながらポツリと呟き


仁「そうじゃな…まぁ、そん時はことりのせいにするから安心しんしゃい」


『逆に安心出来ないだろぃ!?』

ありえない仁王の言葉に空を見上げていた顔を勢いよく仁王に移せばいつものようにツッコミ

仁「その口調じゃないことりはことりじゃないナリ」


ことりがいつものような口調になればクックッと笑いながら言い


『知らねぇよぃ!っつかもう行くぜぃ?』


笑う仁王に呆れながら言えばもうすぐ1時間目が終わるため再び立ち上がり


仁「プリッ…そうじゃ、昼休み一人でここに来んしゃい」


『…は?まぁ、いいけどよぃ…』

不意に掛けられた予想外の言葉に歩き出そうとしていた足を止めて仁王の方を振り返りながらも一応承知し


仁「じゃあの」

『うっス…』

フッと笑いながら言う仁王に手を上げれば教室に戻るために屋上を出て
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