ゆめ
□おちゃめなしすたー
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「……いつまで居るのだ、お前は」
低く、重い声が静かな部屋に響く。
「だって、この軍に入っちゃったんですもん。戦いが終わるまで、ここにいますよ」
にこにこしながら、イスに座っている少女、ララは、反対側に座っている男、ナバールに向かって言った。
「そうじゃない。いつまで俺の部屋に居座っているつもりかと訊いている」
「え、迷惑でしたか?」
きょとんと訊き返してきたララに、ナバールは溜め息をついた。
相手は自分を知っているらしいが、自分には全く覚えがない。ましてや、ソレが理由でここに居られる理由も、全く皆無だ。なのに、自分はそれほど拒否してはいない。
なぜかは分からないまま、ナバールは考えるのを止めた。きっと気まぐれだ、と、自分に言い聞かせて。