『あっ、ふ…あんっ』
「相変わらず敏感だね」
ふにふにと彼の手が胸の形を変える。揉まれているだけなのに中心は膨らみ始め、誘うようにぷっくりと赤くなってしまった。
「此処、立ってるけど?」
『んあ…っ!』
ちゅうと吸われ、ぞくぞくとした快感が背中を駆け上がる。
この間の愛撫によって、一回イカされたわたしの身体はその先の快楽を知ってしまっている。
『あ…んっ、赤司くんっ…』
「…ねぇ、ここまで来てさすがにそれはないんじゃない?」
『え…?』
「呼んでよ、名前」
ずずいっと無駄に綺麗な顔を近づけて、そんなことを言う。
何だか今更な気もするし、この状況の中で名前を呼ぶのは照れ臭い。
「早く」
『だって今更…』
「僕の言うことが聞けないの?」
『ひぁっ!言います、言いますぅっ!』
お仕置きとばかりにかぷりと片方の突起を噛まれ、軽い痛みが襲った。
それと同時に快楽まで拾ってしまって泣きたくなった。
『せ、征十郎…』
「何だい?なまえ」
名前を呼べば、ふわりと優しく笑う彼。
その笑顔に、負けたのはわたしの方。
唇にそっと口づけて続きをねだった。
『…もっと、気持ちよくして…』
「いいよ。ちゃんと言えたご褒美だ」
『っ、あっ…!』
くぷりと一本の指が中に埋まった。
反射的にそれを締め付けると、馴染ませるようにゆっくりと動き出す指。
『や、あんっ…』
「濡れてる。待ちきれなかった?」
『ふあっ、やっ』
「可愛いね、なまえは」
くちくちと生き物のように動く指。
与えられる快感に身を捩らせていたら、逃がさないというように腰を押えられた。
「もう一本、入れてもいい?」
『っ、やぁ、待ってぇ…』
「…残念、もう入った」
質問したくせに人の了解を得ないまま、2本目の指が侵入する。
さすがに中が圧迫されて身体を強張らせると、なだめるように額に唇が触れた。
『うっ、あっ…』
「…痛いか?」
『んっ、痛くは、ないけどっ』
「少し慣らそうか」
そう呟いた彼は、触れられていなかった突起を親指で優しく撫でた。
外からも刺激を加えられて、快楽が増していく。それと比例するようにわたしの身体は液体を分泌し始めた。
『そ、そこ触っちゃ、やだ…』
「何で?なまえの身体は気持ちいいって言ってるけど」
『やぁっ!耳元で喋らないで…』
この音聞こえる?なんて恥ずかしいことを囁きながら、次第に指も動き出した。
ぐちゅぐちゅと部屋中に響く水音はわたしが出してるなんて信じられないくらい卑猥なもので。
「3本目…いくよ」
『っ、や、あぁっ!』
3つの指が入った瞬間に、達してしまった。
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