『あっ、あんっ…』
くちゅくちゅとわたしの中で蠢く、2本の指。
兄様の手は良いところを知り尽くしていて、そこばかりを刺激してくる。
『あんっ、兄様ぁ…』
「可愛い」
『あっ、あ…、もう…』
「いいよ、イって」
『ひゃ、あ、あぁん!』
ぐりっと抉られたのと同時に中が痙攣し、絶頂を迎える。
『はぁ…は…』
「良かった?」
『んっ、来て…?』
天を向いている兄様のモノにそっと手を這わせれば、はぁ…と色っぽいため息を吐き、表情がわずかに歪む。
『…おっきい』
「なまえの所為でね。…挿れるよ」
『んっ、あ、あ…!』
膨張した自身が身体を貫き、一瞬呼吸が止まる。
くぷっと奥まで入り切ったのか、苦しかったのが少し和らいだ。
「っ、全部入ったよ」
『は…兄様、好き』
頬に手を添えて、形の良い唇に自分のを重ねる。唇を離すと珍しく顔を赤くしていた。
『…真っ赤』
「…不意打ちなんてズルイな」
『ふふ、可愛…ひゃっ!』
前触れもなく、良い所を突き上げた自身。あまりの快楽に中が勝手に収縮し始める。
『あぁ…っ、いきなり…』
「油断大敵…だっけ?」
『んっ、もう少し、ゆっくりっ…』
「それは無理だな」
俺だって余裕ないんだよ。と笑いながら腰を動かし始めた兄様の顔には汗が流れていた。
抱き合って、汗と体液まみれになって二人上り詰めていく。
「なまえっ…」
『やぁ、あー…』
優しい腕に抱きしめられ、眠りに落ちた。
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『んぅ…』
目覚めた朝は、窓から光がさんさんと降りそそいでいた。何だか身体があったかくて、隣を見ると兄様はまだ眠っていた。
さらりとした髪を梳き、唇を重ねると閉じられていた瞳が開いた。
『あ…起こしちゃった?』
「いや?随分前から起きてたよ」
どうやら狸寝入りをしていたようだ。この様子だとわたしがしたことも全部知っているのだろう。
恥ずかしくなって離れれば、また抱き寄せられる。
「おはよう。なまえ」
『おはよう。兄様』
嫉妬の炎で身も心も溶かして
(兄様…これじゃ学校行けない)
(…何とか絆創膏で隠せないかな)
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