短編

□嫉妬の炎で
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『あっ、あんっ…』


くちゅくちゅとわたしの中で蠢く、2本の指。
兄様の手は良いところを知り尽くしていて、そこばかりを刺激してくる。


『あんっ、兄様ぁ…』

「可愛い」

『あっ、あ…、もう…』

「いいよ、イって」

『ひゃ、あ、あぁん!』


ぐりっと抉られたのと同時に中が痙攣し、絶頂を迎える。


『はぁ…は…』

「良かった?」

『んっ、来て…?』


天を向いている兄様のモノにそっと手を這わせれば、はぁ…と色っぽいため息を吐き、表情がわずかに歪む。


『…おっきい』

「なまえの所為でね。…挿れるよ」

『んっ、あ、あ…!』


膨張した自身が身体を貫き、一瞬呼吸が止まる。
くぷっと奥まで入り切ったのか、苦しかったのが少し和らいだ。


「っ、全部入ったよ」

『は…兄様、好き』


頬に手を添えて、形の良い唇に自分のを重ねる。唇を離すと珍しく顔を赤くしていた。


『…真っ赤』

「…不意打ちなんてズルイな」

『ふふ、可愛…ひゃっ!』


前触れもなく、良い所を突き上げた自身。あまりの快楽に中が勝手に収縮し始める。


『あぁ…っ、いきなり…』

「油断大敵…だっけ?」

『んっ、もう少し、ゆっくりっ…』

「それは無理だな」


俺だって余裕ないんだよ。と笑いながら腰を動かし始めた兄様の顔には汗が流れていた。
抱き合って、汗と体液まみれになって二人上り詰めていく。


「なまえっ…」

『やぁ、あー…』



優しい腕に抱きしめられ、眠りに落ちた。



******



『んぅ…』


目覚めた朝は、窓から光がさんさんと降りそそいでいた。何だか身体があったかくて、隣を見ると兄様はまだ眠っていた。
さらりとした髪を梳き、唇を重ねると閉じられていた瞳が開いた。


『あ…起こしちゃった?』

「いや?随分前から起きてたよ」


どうやら狸寝入りをしていたようだ。この様子だとわたしがしたことも全部知っているのだろう。
恥ずかしくなって離れれば、また抱き寄せられる。



「おはよう。なまえ」

『おはよう。兄様』





嫉妬の炎で身も心も溶かして




(兄様…これじゃ学校行けない)

(…何とか絆創膏で隠せないかな)



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