契り
□第9話 ―長篠の戦い―
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〜1575年〜
武田信玄が死んだという訃報を機に、
織田と武田の戦が始まった
そして織田陣営では
叔父様と半兵衛が何やら話をしていた
「…何話してるんだろ?珍しい」
半兵衛は叔父様を嫌ってるし、
良い話をしてる雰囲気でもない
「――銃は弓と違って、兵の補充もきく」
「で、あるか」
「…っ!?
人々は大切な人を守る為…繋ぐために必死なんだ!!」
半兵衛が声荒げるのなんて……
初めて聞いた気がする
そう思っていると
叔父様が口を開いた
「…死病を患って、それに気付いたか?」
……死病? 何…それ?
「何故、それを…!?」
そう言った瞬間、
半兵衛の顔が苦しみに歪む
発作が出たのだ
「ガサ」
あ…
「誰だ?」
もう出るしかない…
「ごめんなさい…
全て聞いてしまいました」