[ハ]短編
□掴める位置
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――ひょこひょこひょこひょこ。
―目障りでしかない。
「マネージャー!ちょっと」
「あ、はい!」
それは振り向いた瞬間。
『バシンッ』
「っあ!?」
―痛い。
「何すんの」
苛立った僕は目の前の舘白の
うざったい髪を掴んだ
「ちょ、ちょっと!月島!
ごめんって離して!」
僕は上から見下ろして言った
「......。
嫌だ」
少し涙目になる舘白を見て
面白くなりからかってみた
─小さいな...
頭1個と半くらい程の身長差
彼女の体が小さく見える
僕が髪から手を離すと
舘白は少し怒る
「もう!痛いじゃない!」
「その髪が跳ね回るのが
いけないんだよ」
そう言って僕は
練習に戻った
.