銀魂
□愛の形
1ページ/1ページ
「おーい、チャイナぁ」
「うるさいネ!ついてくんじゃねーヨ!!」
毒舌チャイナ娘・神楽は困っていた、というよりも怒っていた。
その理由は神楽が愛犬の定春と散歩していた途中で、
神楽が毛嫌いしている真選組一番隊隊長・沖田総悟と出会ってしまい、
何故か分からないが神楽の後をついてきているからだ。
(何でついてくるアルか!!)
神楽は苛立ちを隠せないでいた。
定春との楽しい時間を邪魔され、気分を害しているからだ。
それもよりによって沖田に。
(さっさと家に帰るネ!!)
心で呟きズカズカと足音を立てて歩いていた、その時。
「ワン!!」
「わわっ!?」
定春を繋いでいるリードがものすごい力で引っ張られる。
見ると定春が進行方向とは逆向き、
つまり沖田の方へと走っているからだ。
「定春っ!そっちじゃないアル!!」
いくら怪力の神楽でも、定春の大きさ、重さにはかなわず
リードを引っ張っても引きずられてしまう。