□晴れすぎた空
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「ふぁ〜腹いっぱい…」
午前の業務も終わり、昼飯をたらふく食って一息。
九番隊副隊長 檜佐木修兵は、欠伸とともに間延びした声でぼそり、呟く。そして、見上げた雲一つ無い青空に大きく深呼吸して…
「…よし!阿近さんとこ行こう♪」
愛しい想い人の元へと駆け出した。


もともと今日は午後から非番だったし、こんな良い天気なのに きっとあの人はいつもの黴と薬品の入り交じった生暖かい匂いのあの部屋で一人、試験官と睨めっこしてんだろう…と思ったら、すぐにでも外に出してやりたくて溜まらなくなった。

「ちょっとは光合成も必要。」

そう呟いて、少し微笑めば、見慣れた技術開発局の古ぼけた陰欝な印象をあたえる扉はもう目の前。
深呼吸、ひとつして 重い扉を開いた。
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