Jigokudo

□温泉に行こう!
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親しくなるには裸の付き合いをするのが一番である


そんなことを言ったのは何処の馬鹿だったか





「ひゃっほぉーうっ!」

「でっかぁーい!」

「こら!先に身体洗う!湯舟に飛び込まない泳がない!他の人に迷惑だろう?!」

「他の人っつったって俺ら以外に蒼龍とマーカスぐらいしかいないじゃんか!」

「口答えしない!」

「はっはっはっ、ボーイズもペイルブルーも元気だねぇ」

「茶化さないで下さい」

「引率の先生みてぇ」

「誰がそうさせてると思ってるんだい!」





ぎゃんぎゃんと賑やかな声が大浴場に響き渡る



何故彼等が一緒にいるのかというと、どういう経緯か蒼龍とヴァレンタイン卿と三人悪、この面子で温泉旅行に行くことになったのだ。折角だから日本の名所である温泉に行きたい、ついでに君達とも親睦を深めたい……発端はヴァレンタイン卿のそんな言葉だったが今となってはそれすらも曖昧だ

はしゃぎ倒す三人悪、それを必死で止める半ば保護者と化した蒼龍、それらの様子を楽しげに見つめているヴァレンタイン卿

更にてつしはこれぞ子供といったような元気いっぱいでかつ男前、、リョーチンはふわふわのウサギっ毛でまるで小動物のような可愛さだし、椎名も無表情ながら下手なアイドルも裸足で逃げ出す美形ぶりだ
そして今回はそれに加えて東洋の蒼き真珠と持て囃される蒼龍と黄金の狩猟系の獣を思わせる瞳を持つワイルドな魅力溢れる異国人ヴァレンタイン卿もいる


温泉街にてそんな一行はいやがおうでも目だった
好奇と羨望の眼差しを受けながらもそれにさっぱり気付かないままに賑やかなやり取りは尽きることがなかった
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