King gainer
□その距離、後…
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ちゃんと聞いてるんですか？！
ちゃんと聞いてるさ
「僕は貴方が嫌いなんです」
「知ってる」
「エクソダスだって嫌いだし。それをコーディネートしてる貴方はもっと嫌いなんです」
「そう言ってたな」
「おまけにタラシで嘘つきで詐欺師でロクデナシだし」
「それは随分な言われ様だ」
「ここにいるのだって貴方に借りを返す為。…それだけなんですからね！」
「それも聞いたな」
「それなのに……」
「なんだ？」
「何で貴方は僕に近付くんですか？！」
ほら、また一歩僕に近付く
貴方が一歩近付く度に僕は同じように一歩下がって貴方から離れるのに
嫌いなのに
大嫌いなのに
その距離は何故か確実に縮まっているような気がするんだ
「来ないで下さい！僕に近付かないで！僕に触ろうとしないで下さい！」
「どうして？」
「同じ事を言わせる気ですか？」
きらいだと
いってるのに
あぁほらまた一歩
逃げなきゃ
にげなきゃ…
「残念だったな少年」
でも下がった後ろに
もう道はなかった
「黒いサザンクロスはな」
手が伸びる
触れられてしまう
体に
心に
「嫌だ…っ」
貴方が入ってくる
深く、そして確実に
「狙った獲物はかならず仕留めるんだ」
逃がさない
生意気で愛しい俺のエモノ
END?
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