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□Your smile is...
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君はいつも笑顔。
悲しいときも、苦しいときも、必死に涙をこらえて笑っている。
そんな君の笑顔に何度救われたことか。


いつからか、その笑顔を私だけに向けてほしいと思うようになった。
他の女子に謙也の笑顔を見せたくない。
私の我儘だけど、それが叶えばいいと思う。
その為には、手段は選ばない。



「ねぇ、謙也。ちょっと話があるんだけど」


「なんや?」


「向かいの空き教室に来てくれないかな」


「おん」



空き教室に着くなり、私は本題を話しだした。



「あのね、謙也にお願いがあるんだけど」


「お願い?」


「うん。私以外の女子と話さないでほしいんだ」


「は?そんなん無理やろ」


「人間、不可能なんて無いよ。その気になれば、何でも出来るんだから」


「そんなこと言うたって…」


「約束、守ってくれるよね?守ってくれないと…」


「わ、わかった…」



それから謙也は、私以外の女子と話さなくなった。
もし、話したら…どうしようかな。
それなりのお仕置きはしないとね。


まぁ、謙也に限ってそんなことは無いと思うけど。
謙也は私の怖さをよーく知ってるはずだからね。
約束破ったらどんな目にあうかぐらい、想像つくでしょ。


皆の前で笑えない分、私の前でたくさん笑わせてあげるから。
楽しみにしてて―?




Your smile is...

(Your smile is main.)
(あなたの笑顔は私のもの)
(もう、誰にも渡さない)


End.


→後書き


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