Short
□一番星
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「一番星、見つけた!」
夜空を見上げて楽しそうにはしゃぐ悠。
悠は昔から星が好きやったなぁ。
「星っていいよね!真っ黒な空に1つ1つがきらきら輝いていて。
空に散らばった宝石みたいできれい…」
笑顔で語る悠。
なんや、昔を思い出すなぁ。
「星が掴めたらいいのに…」
何でそない寂しそうな顔して言うんや。
めっちゃ守ってやりたくなるやん。
「何かあったんか?」
「ううん…別に何も無いよ。それより、一番星きれいだよね!」
「…おん」
「私も…誰かの一番星になりたいな…」
俺も、お前の一番星になりたい。
思ったけど、言わなかった。
言ったら、この関係が崩れてしまいそうで。
いつか、言えるだろうか。
『俺を…お前の一番星にしてくれませんか?』
一番星
(一番じゃなくてもいい)
(君の傍にいられるなら―)
End.
→後書き