Dream of A silver soul
□壱ノ参
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「昨日、調べたんでさぁあんたの事を…」
『……』
「大昔、近藤さんにある奴には気をつけろと言われた事があったんでぃ」
『……』
「そいつの名は穂ヶ条修來…あんたの名前…これで間違いありやせんね?」
『あぁ、』
「やっぱりか…」
「俺等も直感だったんですがねぇい、まさか当たりに会えるとは…」
『ククッ…だがその他にも調べたことがあったんだろ?もっと詳しく聞かせてくれるか?』
「「……」」
『別に殺りゃしねぇよ俺はそんな荒くねぇから安心しろ』
修來がそう言い終えると土方が口を開いた
「穂ヶ条修來、攘夷戦争時、総隊長として参加。狂った鬼のように強かった事から別名、狂鬼とも呼ばれる現在は第一級危険人物の浪人として幕府から忌み嫌われる…」
『……それがすべてか?…』
「あぁ…」
「だが、一つ聞かせてくれ…あんたはいま第一級危険人物となっているだが書類には殺してはならねぇだの捕まえてはならねぇだのって書かれていやがる?」
「……」
「何故てめぇは俺らに守られてんだ?」
修來は吸っていた煙草の火を消しその場を去ろうとした。
だが、急に立ち止まり顔だけをこちらに向けてそれを吐き捨てる
『俺がてめぇ等に守られてんじゃねぇ、俺がてめぇ等を守ってやってんだ…』
そして、彼は街の仲へと姿を消した。