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□夜刀神が実装されました
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「ね、ねぇ、山姥切…これどう思う?」

審神者は不安そうに、表示された鍛刀の表示時間を指差す。

“99:99:99”そこには確かにそう表示されている。

「99時間99分99秒…と、表示されているな。」

「ねぇ、わかってて言ってる?わかってて言ってる?そういうことを言いたいんじゃないんだよ私は‼︎」

あああああ、何これバグ?なんなの99時間って!エンドレスナイン‼︎とんでもなくおっかないのが来るの⁉︎とんでもなく恐ろしいのが来るの?とんでもなく怖いのが来るの⁉︎世界終わるの⁉︎
ひいいいぃぃ!ありえないよ超怖いよこれえええ‼︎

頭を抱えて勝手に怯えて絶望している主に山姥切はため息をつく。通常運転だ。

いつも通りの主はほっとくとして、もんだいは目の前の99時間だ。
山姥切はどうしたものかと表示時間を見る。
少しもかわらない“99:99:99”の文字。
そこではた、と山姥切はあることに気付く。

「おい、あんた、見ろ。」

「うぇっ?何?99時間?そんなのはとっくにもうわかって…」

「違う、もっとよく見ろ。…99秒から、動いていない。」

「えっ、えっ?あ、マジだ。…ってことは真面目に故障?だったりする?」

「…それか、今鍛刀している刀の鍛刀時間は本来99時間以上かかるか、だな。」

「マジもんのエンドレスナインじゃんかあああそれえええ‼︎4時間で三日月宗近様出てきちゃうんだよ?99時間以上とかどんなんきちゃうの⁉︎」

ついには ひいいぃぃ…!と頭を抱えてダンゴムシのように丸まりだした審神者に、山姥切は再びため息をつく。本当に仕方ない主だ。
山姥切は部屋の脇に固めてある100枚ぐらいの手伝い札を一枚取り、審神者の目の前にちらつかせる。

「そら、思いきって手伝い札使え。いつまでたっても終わらないぞ。」

「そ、そうだよね。うん、もしかしたらただの故障かもしれないしね。」

「そうだな。」

「はい、じゃあ妖精さん、手伝い札使います、はい。」

挙動不審になりなりながら手伝い札を妖精に差し出す審神者。

鍛刀の妖精はよしきたとばかりに動き、刀を完成させた。


瞬間、舞うのは桜の花と薔薇の花。
そして水しぶき。

キラキラと渦を巻いて桜と薔薇と水が弾ける。

中心に立っていたのは白髪の少年だ。
耳は少し尖っていて、伏せられた目は鮮烈な赤。

少年は赤い宝石のような瞳で目の前の審神者を見据える。



「どうも、僕は夜刀神。神代の神刀とか言われるけど、僕自身は大したことないんだよ?」
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