幻蝶の錬金術師

□U
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「今回の件でひとつ貸しができたね大佐」

にやりーんとエドが笑いながら言う。

「…君に借りをつくるのは気色が悪い。
いいだろう、何が望みだね」

「さっすが!話が早いね。

この近辺で生体錬成に詳しい図書館か錬金術師を紹介してくれないかな」

「今すぐかい?せっかちだなまったく」

っと言いながらも大佐は本棚に手を伸ばした。

「オレたちは一日も早く元に戻りたいの!」

やっぱり。
あの兄弟。私と一緒で…


「久しぶりに会ったんだからお茶の一杯ぐらい付き合いたまえよ」


「…野郎と茶ぁ飲んで何が楽しいんだよ。」

「ななしがいるじゃないか。」

急に名前を出されてドキッとした。

「えー…大佐がいるから遠慮しときます。」

私は笑顔で大佐に言った。

「笑顔で毒を吐くのをやめなさい。だからもてないだ。」

「うるさいです。」

失礼しちゃう。

「あー…これだこれ」

大佐は資料をとりだした。
私は気になったので三人の近くに行った。

『ショウ・タッカー 綴命の錬金術師』

「ショウ・タッカー…」

私は静かにつぶやいた。
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