幻蝶の錬金術師
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「あれ、エドワード帰って来てたのか」
「久し振り!」
途中地元の人に会った。
「相変わらずちっさいのー」
「ちっさい言うな!」
私はその会話を聞いてたら、そのおじさんが急に私を見て…
「お前、いつの間にこんな可愛らしい彼女が出来たんだっ?」
「なっ!!!!」
エドが真っ赤になった。
え…可愛い。
「ちげーよっ!こいつは一緒に旅してる奴だ!」
「エド。ムキになりすぎー。ななしって言います!」
「おお!そうか、ごめんなお譲ちゃん!エドワードをよろしくな」
「はいっ♪」
私達は途中途中でにたような出来事に遭遇した。
そして、お墓の前に着いた。
私は静かに手を合わせた。
『初めまして、ななしです。一緒に旅をしてます。エド達はなにがあっても護ります。』
私は心の中で呟いた。
「…。ずいぶん長く手を合わせてたな。」
「へへ。自己紹介してたのっ♪」
私はニイっと笑った。
「そうかっ!あと、もう1つ行きたいとこがあるんだ…」
私はん?っと思いながらエドについて行った。
そしてエドが立ち止った。
そこにはがれきがすこし残っていた。
「ここ、俺達が住んでたとこ。」
私は驚いて目を開けた。
「旅に出るときに燃やした。」
私はエドの方を向いた。
「え?」
私はむっとしてエドに言った。
「泣きなよ、素直になりなよ。」
私はエドの手をぎゅっと握った。
「俺は、泣かないし、いつも素直だっ!誰かと違って」
エドは私の頭に手を置いた。
「誰かって誰よ。」
「目の前でなきそーな奴だよ。」
「それってあたしだし…」
私はぎゅっと唇をかんだ。
「お前、それ癖だよなっ。泣く前に絶対唇かむ癖!泣くなよ、俺お前の泣き顔見たくね−から」
ぐしゃぐしゃっと私の髪をなでた。
「ばか。せっかく綺麗にしたのに。ドーナツ10個買ってね」
「はぁ!?ざっけんなっ!一人2個までだっ」
「えー!なんでー?国家錬金術師さんはお金もちじゃんっ」
「お前もだろっ!?」
私達はぎゃーぎゃー言いながらロックベル家に向かう。
いつか…。
いつか。
話せるといいな。
それまで待っててください。