幻蝶の錬金術師
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五日後
「ティム・マルコー氏の研究書の複写です」
「うわぁ…すごい。ホントにこんなことできるんだね。」
私達は感心していた。
「これ本当にマルコーさんの?」
「はい!まちがいなくティム・マルコー著の料理研究書『今日の献立一〇〇〇種』ですっ!!」
え…?
そこにいた人たち目がまん丸になった。
「『砂糖大さじ1に水少々を加え…』本当に今日の献立一〇〇〇種だわ…」
「君!これのどこが重要書類なんだね!!」
「重…!?そんな!私は読んだまま覚えたまま写しただけですよ!?」
私は軍曹の言い方などがムカついていた。
「ちょっと、勝手に怒んないでよ。まだしっかり中身見てないのにごちゃごちゃ…うっさいなぁ。」
私はキッと軍曹を睨んだ。
「ななし落ちつけって。」
エドが私の頭をポンっと置いた。
「これだから大人は嫌いなのよ…。」
私はぼそっと言った。
その意味を知るのはその先のお話。