幻蝶の錬金術師
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「なんたる悲劇!!賢者の石にそのようなおそるべき秘密が隠されていようとは!!」
「「「…。」」」
私はえ?って顔をして2人を見た。
「ごごごごめんなさい…」
「あんな暑苦しい人に詰め寄られたら喋らざるをえなくて…」
私は大きなため息をついた。
「だからあんな青ざめた顔して謝ってきたんだ。まぁ、しょうがないか…」
私はエドの前に無表情でドーナツを渡した。
「…え?」
「あげる。どーせ食べてないんでしょ?てか鍵かけないでよ…」
私はベットに倒れこむようにだいぶした。
「…あれ?右手義手だったんですか」
「ああ…えーと東部の内乱の時にちょっとね」
その会話を聞いて私は布団を被った。
見られたくない…
そう思ってしまった。
「まぁそれで元の体に戻るために賢者の石が必要で…」
「そうですか…。それがあんな事になってしまって残念ですね」
「真実は時として残酷なものよ」
「…真実?」
私ははっとした。
真実…。マルコーさんが駅のときに言ってた。
「まだ…まだ何かある」