幻蝶の錬金術師
□XU
5ページ/7ページ
そして私達は駅に向かった。
そして駅についてシグさんはくるっと振り返った。
「また近くに来たら寄れよ」
「えっ、でも…」
「オレたち破門されちゃったし…」
「ばっかやろう!」
顔を見合わせる兄弟にシグさんが一喝した。
私はびっくりした。
「いいか?師匠でも弟子でもなくなったって事はだな、これからはひとりの人間として対等に接するって事だ。何を遠慮する事がある?ん?」
私はその言葉を聞いて笑った。
「あ〜〜〜〜くそ!!アル!オレたち何しにダブリスまで来たんだ!?」
「……あ!!」
意味を思い出したようだ。
そしてあの2人はびゅーんっと走って行ってしまった。
「あ、ちょっと!!エド!アルー!」
私が呼んでももう聞こえない。
「まったくもぉ」
「大変だな」
私はハハッと笑った。
「でもー…あれが逆に私を笑顔にしてくれるんです。あの忙しさが…」
私はでは!っと言ってあの2人を追いかけた。