少女と仲間達。

□喧嘩はグーでやるべし
2ページ/4ページ

――――………

「何ですって。斬る!?」

私と総悟と土方さんで見回り中だ。

そして土方さんは急に銀髪の侍を斬るとか言い出した。


「ああ、斬る」
「件の白髪の侍ですかィ」

「真選組の面子ってのもあるが、あれ以来隊士どもが近藤さんの敵とるって殺気立ってる。でけー事になる前に俺で始末する」

「土方さんは二言目には『斬る』で困りまさア」

私はぼーっと例の紙を見ていた…

「銀髪の髪かー…」

私はボソッとつぶやいた。

「近藤さんを負かした奴ですぜ? アンタが勝てるとは到底思えませんねィ」

「本当。土方さんが勝てるわけない。その前に私がやりたい」

「勝負前から負けるって決め付けてんじゃねーよ。近藤さんを負かした奴とはいえ、卑怯な手を使った奴だ。実力は下かもしれねェだろ。」

土方は私の言葉を無視。

「おい、無視かよ」

「琴葉が手出すことはねェよ」

「近藤さんが負けたのに?あたしが斬りますよ」

私はニコッと笑った。

「ガキが突っ込むな」

私はっちと舌打ちした。

琴葉はその言葉で機嫌が悪くなった。

総悟は適当になんかやってたがそんなの無視。

「土方さんのせいで琴葉が機嫌悪いじゃねェですかィ」

「うるせーよ。たまには黙らせとけ」


「あっ…」

私は見つけた…

「銀髪の侍みーっつけた」

私は上を向いてその銀髪を指差した。

「おーい、兄ちゃん危ないよ」

「!!」

その銀髪の侍がだるそうな声を発し、木材が落ちてきた。

「うぉわァアアアァ!!」

それに気付いた土方は避けた

「当たればよかったのに。つか死ね」

私はボソッと言った。

「ああん!?」

私は総悟の後ろに素早く隠れた。


「あっ…危ねーだろーがァァ!!」
「だから危ねーっつったろ」

「もっとテンションあげて言えや! わかるか!!」

そして銀髪の侍は降りてきてヘルメットを外した。

「うるせーな、他人からテンションのダメ出しまでされる覚えはねーよ」

それに気付いた土方。

「てめーは…池田屋の時の…!」
「?」

「そぉか…そういやてめーも銀髪だったな」

「…えーと…君、誰? あ…もしかして多串君か? アララすっかり立派になっちゃって。なに? まだあの金魚デカくなってんの?」

いやいやー…
会話が成り立ってないよ…

「オ――イ!! 銀さん早くこっち頼むって!」

「はいよ。じゃ多串君、俺仕事だから」

そうして銀髪の侍は戻って行った。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ