少女と仲間達。
□喧嘩はグーでやるべし
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――――………
「何ですって。斬る!?」
私と総悟と土方さんで見回り中だ。
そして土方さんは急に銀髪の侍を斬るとか言い出した。
「ああ、斬る」
「件の白髪の侍ですかィ」
「真選組の面子ってのもあるが、あれ以来隊士どもが近藤さんの敵とるって殺気立ってる。でけー事になる前に俺で始末する」
「土方さんは二言目には『斬る』で困りまさア」
私はぼーっと例の紙を見ていた…
「銀髪の髪かー…」
私はボソッとつぶやいた。
「近藤さんを負かした奴ですぜ? アンタが勝てるとは到底思えませんねィ」
「本当。土方さんが勝てるわけない。その前に私がやりたい」
「勝負前から負けるって決め付けてんじゃねーよ。近藤さんを負かした奴とはいえ、卑怯な手を使った奴だ。実力は下かもしれねェだろ。」
土方は私の言葉を無視。
「おい、無視かよ」
「琴葉が手出すことはねェよ」
「近藤さんが負けたのに?あたしが斬りますよ」
私はニコッと笑った。
「ガキが突っ込むな」
私はっちと舌打ちした。
琴葉はその言葉で機嫌が悪くなった。
総悟は適当になんかやってたがそんなの無視。
「土方さんのせいで琴葉が機嫌悪いじゃねェですかィ」
「うるせーよ。たまには黙らせとけ」
「あっ…」
私は見つけた…
「銀髪の侍みーっつけた」
私は上を向いてその銀髪を指差した。
「おーい、兄ちゃん危ないよ」
「!!」
その銀髪の侍がだるそうな声を発し、木材が落ちてきた。
「うぉわァアアアァ!!」
それに気付いた土方は避けた
「当たればよかったのに。つか死ね」
私はボソッと言った。
「ああん!?」
私は総悟の後ろに素早く隠れた。
「あっ…危ねーだろーがァァ!!」
「だから危ねーっつったろ」
「もっとテンションあげて言えや! わかるか!!」
そして銀髪の侍は降りてきてヘルメットを外した。
「うるせーな、他人からテンションのダメ出しまでされる覚えはねーよ」
それに気付いた土方。
「てめーは…池田屋の時の…!」
「?」
「そぉか…そういやてめーも銀髪だったな」
「…えーと…君、誰? あ…もしかして多串君か? アララすっかり立派になっちゃって。なに? まだあの金魚デカくなってんの?」
いやいやー…
会話が成り立ってないよ…
「オ――イ!! 銀さん早くこっち頼むって!」
「はいよ。じゃ多串君、俺仕事だから」
そうして銀髪の侍は戻って行った。