少女と仲間達。

□煉獄関
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−雨の日

「ども…」

私と総悟は万屋に出向いた。

「あ〜嫌な雨だ」

そう、私達は道信さんのことを知らせに来た。

「何もこんな日にそんな湿っぽい話持ち込んでこなくてもいいじゃねーか・・・」

「そいつァすまねェ。一応知らせとかねーとと思いましてね」

私は黙ってしまった。

「ごめん…銀ちゃん、琴葉」
「神楽ちゃん?」

私は突然謝ってきた神楽ちゃんに近寄った。

「僕らが最後まで見届けていれば…」

次に新八君が言った。

「……違うよ、2人のせいじゃないよ。」

私は優しく言った。

「野郎も人斬りだ。自分でもロクな死に方できねーのくらい、覚悟していたさ」

だが、2人はすごく落ち込んでる。

「ガキどもは真選組の手で引き取りてを探しまさァ。
旦那も巻き込んだりしてすいませんでした
この話はこれっきりにしやしょう」

私と総悟は帰ろうとしたら…

−ガラッ

急に戸があいた。
そこには子供たちが居た。

「ここには来るなって言ったろィ?」
「私達と帰ろう?」

だが、私達の言葉は通じず…
子供たちは宝物を広げ出した。

「・・・に、兄ちゃん。兄ちゃんに頼めば何でもしてくれるんだよね。何でもしてくれる万事屋なんだよね?」

「お願い!先生の敵、討ってよォ!」

私はぐっと唇をかんだ。

「いい加減にしろお前ら。もう帰りな」

「僕、知ってるよ。先生…僕たちの知らないところで悪いことやってたんだろ?だから死んじゃったんだよね」

「でもね、僕たちにとっては大好きな父ちゃん・・・立派な父ちゃんだったんだよ」

銀さんは目の前の宝物を見て、ひとつシールを手に取った。

「オイ、ガキ!コレ、今はやりのドッキリマンシールじゃねーか?」

「そーだよ。レアモノだよ」

「このシール集めてんだ
コイツのためならなんでもやるぜ」

私はびっくりした。

「ちょ、銀さんっ」

「酔狂な野郎だとは思っていたが、ここまでくるとバカだな」

声をした方向をみると土方さんがいた。

「小物が歯向かったところで何ができる?死ぬぜ」

「人ん家に勝手に入ってくんじゃねェーよ
心配しなくてもテメーらに迷惑はかけねーよ、どけ」

「テメーが死のうが構わんがわざわざ死にに行くのか?」

「行かなくても俺ァ死ぬんだよ
俺には心臓より大事な器官があるんだよ目には見ねェが確かに俺の中に存在する。

そいつがあるから俺はまっすぐ立っていられるまっすぐ歩いていける。

立ち止まったらそいつが…魂が 折れちまうんだよ心臓が止まるよりそっちのほうが一大事でね」

「魂が、折れちまうんだよ」


私はその言葉を聞いてぐっと拳を握った。

「バカな連中ですねィ
こんな物のために命かけるなんて」

「ほんと、熱くってばっかみたい」

私は息を吹くとぴーっと伸びる棒を口にくわえ、総悟はおかしな眼鏡をかけた。

「あ、おい!お前らそんな変なのもってどこ行くつもりだあああ」

「すまねェ 土方さん
俺もバカなんでさァ」

「私も、十分あつくるしいばっかでーす」

私達は歩きだした。
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