少女と仲間達。

□記憶喪失
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私達は一旦解散することになった。

「近藤さん…近藤さんはね真選組の局長で皆のまとめ役なんだよ!私は昔からの幼なじみで、あっ!あとね…「もういいよ」…え?」

私は記憶をなくしてしまった近藤さんに説明をしていたが遮られてしまった。

「いいってなんで?」

「もう、君が知ってる近藤さんじゃないんだ。その真選組の皆に言っといてくれ。僕はもう真選組ではないっと…では」

そう言って近藤さんは去ってしまった。

「じょ…冗談…だよね??近藤さ…近藤さあああん!!!!!」

琴葉は腰が抜けたように道端に座り込んだ。

−ポタ

「おいおい、雨降ってきたぞ!?」
「最悪よ〜」

急に降ってきた雨に戸惑う人達。

私は立ちあがりふらふらと歩いた。

−ギィ…

私は公園のブランコに座った。
琴葉は雨にぬれてべたべただ。

「なーにやってんですかィ?お嬢さん。」

ピタッと雨がやみそして頭上から聞こえた訊きなれた声と口癖。

「…そう…ご」

私はその姿を見て泣いてしまった。

「何泣いてるんでィ。珍しいじゃねェか」

総悟はしゃがみ琴葉と視線を合わせた。

「あの、ね。近藤さんが…記憶無くしちゃって、グスッ」

「あァ」

「そんでね、グスッ…皆とは一緒にいれないって言ってね、どっか行っちゃったの。」

「あァ。」

総悟は優しく相づちをしてくれた。

「だからっ、分かんなくなっちゃって…うぅ」

総悟は私の頭をなでた。

「大丈夫でさァ。俺らの大将ですぜ?そんな簡単に真選組を離れられても困りまさァ」

総悟はなっ?って言って笑った。

「帰りましょうや」

「…でも」

私はまだ近藤さんが心配だった。

「帰りますぜ?」

総悟は手を差し出した。

−ギュッ

「うん…」

――――――――

「琴葉?そんなとこにいると風邪ひきますぜ?」

「うんだいじょぶ。」

私は近藤さんが帰ってくるんじゃないかと玄関で待っていた。

「…こりゃーやばいですねェ」
「おいおい、昔もこんなことあったぞ?」

土方と沖田は琴葉の背中を見ながらこそこそと喋っていた。

「オレ琴葉の様子見ときまさァ。土方さんは先寝ててくだせェ」

「あァ、頼んだ。アイツ意外に弱いからな」

そう言って土方は行った。

沖田は体操座りで待ってる琴葉の隣に座った。

「…俺も待ってよ。」
「総悟…」

私は嬉しくなり総悟の肩にもたれかかった。

「重てェな」
「いいじゃん。布団も!」

私達は壁にもたれ布団を掛けた。

「…ったく。世話がやけまさァ、どっちも」

ふと隣を見ると沖田にもたれかかって寝てしまってる琴葉。

「んー…」

「寝ちまってんじゃねェかィ…ったくこれだからガキは」


--------------

「副長!」
「しーっ」

山崎は玄関に居た土方に声をかけた。

「あの2人寝てんだよ。」

土方はほれっと言って指をさした。

「あぁ…近藤さんを待ってるんでしたっけ?琴葉ちゃん」

「あぁ…ゆっくり寝させてやるか。こりゃ近藤さん戻ってこねェとやべェな」
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