少女と仲間達。
□柳生篇2
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私はずっと黙っていた。
「俺が知らないと思ってましたかィ?全部ばればれですぜ?」
「別に、なんもないもん」
目を合わせない琴葉。
−パシッ
急に左手を握られた。
「力いっぱい握ってみろィ!!!!」
「…っ!?」
私はびっくりして総悟の目を見つめた。
「ったく…最近真面目に稽古はしてるしさっきの眼鏡の奴との戦いで気づいたんでさァ」
握られたままの左手。
「…たまにね、力入るんだよ?けど最近全然力入んなくってさ…思い通りに行かないんだよ!!そしたらさ、分かんなくなっちゃった。どうしたらいいのか分かんないし」
私は俯いた。
「お前は昔から一人で抱え込んでビービ泣いて挙句の果てには誰も必要としてないって言うんでさァ。琴葉は琴葉ですぜ?左が使えなくっても右手があるじゃないですかィ」
私はばっと総悟を見た。
「言っただろィ?何かあったら俺がすぐ飛んでくって。信頼しろィ!」
私はぐっと涙を拭って笑った。
「総悟は昔から琴葉のヒーロー!信頼してるよ、沖田隊長!」
「じゃー如月副隊長。俺らも行きますぜ?大将達が頑張ってまさァ」
「…うんっっ」