企画部屋

□運命を。
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※帝光中時代捏造 




「―――…青峰くんは、運命を信じますか?」

休日の今日。
珍しく部活も学校もない日。

黒子と青峰は青峰の自室にて寛いでいた。

ベットヘットに背を預け座る青峰の足の間に座る黒子。

後ろから抱き込むように座り、黒子の髪を後ろから弄っていた青峰に問われた唐突な質問。




「…あ?運命?」

読んでいた本を閉じ、体を捻って青峰と向き直る。



「はい。運命、です」


黒子がこういうことを言うのは珍しくはない。



だけどそれは―――…



「つまり、すべての事柄は運命によって定められているのかと言うことです。君がバスケを始めたのも決められていて、僕がバスケを始めたのも決められていて、そして―――…」

「―――…テツと俺が出会ったのも、運命、ってか?」


 
黒子が、なにかを一生懸命伝えようとする合図。
感情表現が苦手な黒子は時折、唐突に遠回しな表現を使い示してくる。



「…はい、その通りです」

「…運命、なぁ…」

「僕は信じません」

「は?」

「僕が考える運命、とは“偶然”の別名でしょう」

「つまり、なんだ?」



お世辞にも頭が良いとは言えない青峰。
テツの遠回しな言い方にはいつも頭を悩ませるのだ。



「…つまり、僕らが出会ったのは“必然”なんですよ」


 
そうでしょう?



青峰を見上げる黒子。



「…好きです、青峰くん」



…随分とまぁ、遠回りしたな…。
クツリと喉奥で笑った青峰。

ギュッと青峰の体を抱きしめ、黒子の髪へと口付ける。




「…知ってんよ、んなこたぁな」

「…はい」

「…好きだ、テツ」

「はい…」



ふわりと、黒子が微笑む。

その笑みは、青峰だけが見れる特別なもの。






END

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