企画・リクエスト・記念

□もう限界なの
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グリーンはヘタレだ。

幾ら巷でイケメンなジムリーダーだと言われようと、僕の知ってるグリーンは俺様で、面倒見が良くて、優しくて‥‥、そしてヘタレだ。

想いを交わしてもう二ヶ月経つのにグリーンはキスでさえ、両手で足りる程しかしていない。

確かに頻繁に会える訳じゃないけれど。


もっと近づきたい。


もっと触れていたい。


もっと触れて欲しい。



足りない。足りないんだよ、グリーン。



不安なの。怖いんだ。


どうして?


そう思うことは変なことなのかな?


「ねぇ、どうしてなの?」


僕の下で緑の瞳に困惑の色を映したグリーンは床に打ちつけた頭をさすっている。


「レ、レッド‥‥」

「答えてよ」


真っ赤なままうろたえるグリーンにキスするんじゃないかってまで近くに寄って見る。

緑の瞳はふっと目を逸らす。

それが気にくわなくて、僕は強引にグリーンの唇に自分のそれを押し付けた。


「ん!?」


驚いたのかグリーンは僕の肩を掴んで距離を取ろうとするが、グリーンが下なら僕と力が対等になるから無理やり屈んだ。


「んーっ!」


離せ、と言うようにくぐもった声で言うが僕は口内の歯を割って荒らすように舌を動かす。


「‥‥っ、ふぁ‥‥っ」


ようやく離すと緑色の瞳は潤んでいて、何処か反抗的な色を映している。


「お、お前‥‥!」

「お願い。答えてよグリーン」


抱き付くように上から被さるとグリーンの早い心臓が聞こえる。


あぁ、グリーンも緊張してるんだ。


鼓動と暖かさが伝わる。


「……っ!」


更にグリーンは頬を赤くするけど、多分僕も真っ赤だ。頬が熱すぎる。


「俺、は!
レッドを大事にしたいって思ってる」


僕の頬を大好きな手が撫でる。それが心地よくて目を細めた。


「だからゆっくり進めたいんだよ」


つまりそれ保留ってこと?手は出したくないって意味?

大切にされてるのはわかってる。


だから余計に、だ。



余計歯がゆい。
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