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□本日何度目かの告白劇
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「ねぇねぇシルバー」

「何だ?」

「シルバーは好きなものってある?」



シルバーは僕を見た後、考えるように俯く。
少し顔が赤くなったのは気のせい?



「‥‥お前は何なんだ?」



恥ずかしくなったんだろうシルバーは逆に僕に聞き返してきた。



「えっとね、勿論ポケモンも好きだし、食べ物でいうなら母さんの作ったハンバーグが好きだよ!」

「お子様か」

「ホント美味しいんだよ!今度家に来なよ!」



シルバーは少し頬を赤くしてそっぽを向きながら「‥‥そのうちな」と答えた。

照れてる。可愛いなぁ。

心がホカホカするような気分になりながら、頬が緩むのを自覚はしている。

でも家に来る約束を取り付けたことは忘れない。



「でもコトネの料理なんて食べれたもんじゃないね!」

「本人の前で言ったら殺されるぞ」



クスっとこっそり笑ったシルバーが可愛くて抱き締めたくなる。



「好きだよ」

「へ‥‥?」

「ん‥‥!?」



ポロっと出てしまった本音に自分もびっくりして頭が真っ白になる。

ど、どうしよう!

シルバーに好きって言っちゃった!



「あ、えっと、その」



言い訳は上手く口から出て来てくれなくて、ただ手をブンブン振るだけになってしまう。



「シルバーもコトネも好きだよって意味だよ!?」

「あ、あぁ」



僕の勢いに押されたように頷くシルバー。
僕は一人で後悔の念に駆られていた。

何でコトネも入れちゃったんだよ!

や、別にコトネが嫌いって訳じゃないんだけど友達としてで‥‥!

僕が好きというか恋愛的意味での好きはシルバーだけであって。



「‥‥俺も好きだ」



ほらシルバー勘違いしてる!完璧友人としてだと思ってるよ!

その微笑みが少し憎いよ!可愛いけど!



「僕も好きだよ!」



本日



あー!!僕の意気地なし!


end

next:そろそろYesを聞かせてよ
 

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