携帯獸−Main−
□そろそろYesを聞かせてよ
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ボーマンダから飛び降りるようにりゅうのあなへ。
後ろから見ても、暗闇で赤髪が映えた。
「シルバー!」
「ヒビキか、丁度良い。バトルしろ」
修行の成果を見定めたいのか、ヒビキの心情を知らずにボールを突き出してくる。
ヒビキは驚いたように目を丸くしたが、何か思いついたように笑みを深くした。
「いいよ。でもただバトルも面白くないからさ。
賭ようよ」
「‥‥何をだ?」
目元を吊り上げ睨みつけるように赤銅の瞳がヒビキを捕らえた。
ヒビキはそれに内心緊張しながら続ける。
「負けた方は相手に秘密を話すってのはどう?」
「‥‥えっ!」
タイムラグの後、いきなり頬に朱が差す。
からかうようにニヤニヤしながら、近づきながら次の手をヒビキは言った。
「あれ〜?シルバー自信ないの〜?」
そういうとシルバーは
「そんなことはない!
‥‥いいだろう。始めるぞ!」
弱味を見せたくなくてヤケになる。
それがわかっていてヒビキはボールを投げた。
「「勝負!」」
*