企画・リクエスト・記念
□いつもの場所で
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キーンコーンカーンコーン――…。
四時間目終了を告げるのチャイムが鳴るのと同時に礼もそこそこ僕は、廊下に踊り出た。
片手にはいつもお弁当の包みを持って。
僕にしては早い速度で二階から四階までの階段を駆け上がる。
結構これが重労働でたまには長い階段を恨めしく思ったり。
僕はようやく四階までたどり着くと僕は辺りを見回した。
四階付近は準備室の階だから人が来ることはあまりないけど、先生に見つかると大変だから。
誰も‥‥いない、かな?
念入りに確認した後、僕は目の前の取っ手に触れて、回す。
少しだけ重いドアを開けると視界いっぱいに青と浮かぶ白が広がった。
僕の横を涼しい風が通り抜ける。
其処には一人だけぽつんと空を見上げるように立っている彼がいた。
眩しい程の日差しを受けた髪が黄金色に輝く。
大きい錆びた音が聞こえたのか彼が若葉の緑を此方に向けた。
聞き慣れた弾むような大好きな声が屋上に響きわたる。
「レッド!」
いつもの場所で
ほら、やっぱり今日も君がいる
「グリーン」
end