企画・リクエスト・記念

□コンビニ寄るけど来る?
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いらっしゃいませーと言う声と共に冷房で冷やされた空気が暑くなった身体を徐々に冷やしていく。

ようやく手を離してやると一度睨みつけられた。

僕は片手に菓子を持ちながらシルバーに話しかけた。


「そういえばシルっ、シルバーさぁ」

「何軽く噛んだ事スルーしようとしてんだ」


シルバーに冷静に突っ込まれて僕は苦笑いをするしかない。

目線をそらした先に目当てのものがあってそれを取るとシルバーは興味がありそうに此方を見た。


「シルバーこれ買ってこ!」


僕はシルバーに青い袋を見せた。





片手はコンビニで買ったもの、反対には行きと同じように恥ずかしがるシルバーの手。
いい加減諦めたのかシルバーは静かに僕に引かれてついてくる。


「着いた!」


僕が声を上げるとシルバーが上を向く。
途端に呆気に取られたように口を開けた。


「すごい‥‥」


濃紺の空に無数に散りばめられた宇宙の軌跡が広がっていた。


「でしょ?此処僕のお気に入りの場所なんだ」


座り込んでポンポンと芝生を叩くと大人しくシルバーは隣に座った。


「はい」


既に溶け始めていた青いパッケージのアイスを渡すと少しだけ頬を緩ませてアイスを食べ始める。


「‥‥冷たいな」

「でも美味しいでしょ?」


見上げれば満天の星。

ほんの僅かな光に照らされたシルバーがいて。

また手繋ぎたいなぁなんて柄にもないこと思ったり。



コン寄る



君と見た星は今までで一番綺麗で。

でも少しだけ君にドキドキしたなんていったらどんな反応をするんだろうって頭の片隅で考えていた。



end
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