企画・リクエスト・記念
□ティー・ブレイク
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帰りのSHRが終わり早々と屋上にやってきた僕は窮屈だっただろうモンスターボールからピカチュウを出してやると、嬉しそうに鳴いた。
すると突然ドアをぶち破った音に驚いて振り返ると、グリーンがこっちに向かってモンスターボールを投げて走ってきた。
「突撃ィィ!」
中からはイーブイが可愛らしい声を上げて飛んでくるのをキャッチするとグリーンを睨む。
「グリーン、イーブイが可愛そう。‥‥最低」
「酷っ!ちげーよイーブイが出たがってたんだよ!」
可愛らしい声を一つ上げると、グリーンの方へ短い足で歩いていく。
そのグリーンはというと、鞄からお弁当箱のようなものを出していた。
そこからは何か美味しそうな香りがする。
「グリーンそれ何?」
「ん?あぁ、姉ちゃんが今日持ってけってさ」
そう言いながら水筒を取り出し、香りのいいアールグレイと切り分けてあったパイを僕の前に置いてくれる。
ふと、疑問が思い浮かぶ。
「そう言えば何でお昼ださなかったの?」
「お前は食いすぎだ!」
指差しでなグリーンは怒るが、僕は大変不本意なので頬を膨らますとつつかれて潰された。
「ほら、食おうぜ」
グリーンがいただきますと言ったのを皮きりに僕も復唱して、パイにフォークを突き刺す。
サクッと音をたてて、口にそれを入れるとりんごの甘い味が広がる。
「‥‥美味しい」
「ん、そりゃ良かった」