携帯獸−Novelette−
□この恋人
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朝。スイの教室に入り、シュリが自分のことがわかるか、ドキドキしながらシュリに話しかけた。
「お、おはよシュリ」
「…?おはよリョク。なんでここにいるの?…クラス間違えた?」
「ばれるの早っ!!」
「……?」
「な、なんでわかったんだ?」
「僕がリョクとスイを間違えるはずないよ」
「〜〜〜〜っ!!ちょっとシュリこっち来い!」
赤くなっているであろう顔を伏せて、シュリの手を取り教室を出た。
そのまま屋上のドアを開けて誰もいないことを確認する。
「レッド、お前が好きだ。ずっと昔から好きだった」
「〜〜〜〜っ///」
真剣な緑の瞳と告白を聞いてシュリは真っ赤になった。
それに心の奥底で微笑みながら言葉を続ける。
「…俺と、付き合って、って言っても答えはわかってるけどな」
「〜〜っ、いじわる…」
「で?どうなんだ?」
「…好き、です」
顔を真っ赤にしながらもシュリが答えると吊られてリョクも顔を真っ赤にした。
「良かった」
リョクはシュリを抱き締めると、弱くだが抱き締め返してくれることに胸が一杯になった。
「キス、してもいい?」
シュリが頷くのを見てから、触れるだけのキスをした。
離すとシュリは真っ赤な顔を隠すようにリョクの胸にすり寄る。
その動きがなんとも可愛らしい。
「そういえばなんで一目で違うってわかったんだ?」
「……リョクとスイは違うでしょ?」
そう言ってシュリはふわりと笑った。
この恋人、最強につき
何もかもが最強過ぎる
end
*あとがき*
シュリは原点にして頂点ですから。
可愛さも愛らしさも洞察力も最強です。
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