携帯獸―Main2―

□空気中の中で
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仲間が再び会うように双子のように
引き寄せられるように
ゼクロムとレシラムのように
僕と君は再び逢うことが出きるのだろうか。



あの小さな部屋の中で自由なんてなかっただろうに

彼処はおもちゃがある割には何処か寂しくて。



雁字搦めに絡まった鎖は中々解けることはない。


“俺の前からいなくなること”



それがキミに取っての初めての自由だとしたら。


引き留めるなんて、出来る訳ないじゃないか。



あの時伸ばした手は届かなかった。



ねぇN



キミは今何処にいるのかな

少しでもいいから俺のこと覚えているかなぁ。


この空の何処かを飛んでる君に出来ることなら逢いたいよ。


俺は睨みつけるように晴天の空を見た。


決して空が憎い訳じゃないけど涙が零れないように上を見る。




サヨナラ、泡のような恋




もう逢うことは叶わないでしょうけど

これだけは言わせて下さい。





大好き、でした。







「サヨナラ」







空に呟いた声は空気中で混ざり合って消える。

一筋だけ涙が頬を伝った。

関を切ったように涙は止まらなくて。



あぁ、今日が雨だったら良かったのに。



来事



end
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