携帯獸−Main−
□君の笑顔が見たいんだ!
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トキワシティのあるカフェでヒビキとコトネはお茶をしていた。
「ねぇコトネ」
「何?」
唐突にヒビキが喋り出す。コトネはオレンジジュースの氷を回しながら答えた。
「どうやったらシルバーの笑顔って見れるかなぁ‥‥」
「え?」
確かにコトネもシルバーが笑顔になるところを見たことがなかった。
だからと言って雪山の頂点のように表情がわかりにくいと言うわけではなかったが‥‥。
「どうやったら見れると思う!?」
ヒビキは身を乗り出して聞いてきた。
ちょっとヒビキ君。ジュース零れるわよ。
「そうね‥‥。ベターなのは‥‥」
『シルバー!』
『何だ‥‥うわっ』
ヒビキは後ろから飛びつくと、シルバーのお腹を擽りだした。
『ヒビキっ!止めろって』
『いーやーだ!』
ヒビキはしゃがみこみそうになるシルバーを支えながら、擽る手を早める。
『あっ!』
『シルバー‥‥』
シルバーは真っ赤な顔をしてヒビキを見上げる。
その赤銅の瞳には熱が籠もっていて――…。
「ストォーップ!コトネ何考えてるの!口に出てるよ!」
「あ、サーセン。
そこは気にせず行くわよ。名付けて【擽ってシルバー君を笑わせる】作戦!」
「ってかシルバー笑ってなかったよね!?」
「何よ、このままベッドイ「ンしないから!」
「仕方ないわね‥‥。次いくわよ!」