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□例え世界が終わっても
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僕は真っ白な場所にいた。
シロガネ山とは違うただ無機質な白しかない何処か。

だけど目の前には亜麻色の髪を靡かせた女の子か帽子を目深に被り此方を見つめてきた。

何故か既視感を覚えて彼女に喋りかける。



“君、誰?”



「私?わからないの?」



そう言って彼女は帽子を上げた。

そこには僕にそっくりの‥‥語弊があるけど、僕を女の子にしたような顔立ちの顔があった。

違うのは海のように深い青だけ。



「もうそろそろね」



“何が?”



「私達の新しい旅立ちの日よ」



“‥‥旅立ちの日?”



首を傾げた僕に少女はふふっと笑って見せる。

その笑顔は確かに何処かで見た、ような気がする。



「やっとアナタに逢えるわ」



彼女は僕の頬に触れた。でも何処か遠い、僕じゃない誰かを見ているようで。



「じゃあ、また」



逢いましょう。



そう言って青の彼女は儚げに笑った。




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