携帯獸−Main−

□無茶しないでよ
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グリーンは稀に見ない忙しさに追われていた。
ジムの経営と祖父ユキナリから頼まれた書類を片付け。それから自分の研究も続けていた。

元からの性格なのか頼まれたら断れない性質なので、休む暇なく仕事を続けている。

かれこれ三日程寝ていないような気がしないでもない。徹夜には慣れてはいるが流石に辛いものがある。
顔に出にくいだけましか。
そう思いながら甘くないコーヒーを飲み干しながらグリーンは再び書類に向き合った。





荒れる雪が音を立てて洞窟に聞こえてくる。



「暇だね‥‥」



仲間達は寒いだろうから中に入っている。
外は吹雪で酷いから出るのはあまり良くなかった。



「グリーン何してるかなぁ‥‥」



四日前に来たグリーンのことを思い出す。
相変わらず喋るだけ喋って帰っていったけど。
レッド自身もそれで満足なので構わないのだが。

思考に耽っていたら甲高い音が洞窟内に響き渡った。



「っ!!?」



ビクッと肩を揺らしてそれがバックから聞こえたと気がついて取り出すとそれはグリーンから貰ったポケギアだった。
レッドがボタンを押すと、女性の声が聞こえてくる。



『もしもしレッド君?』

「‥‥ナナミさん」



ポケギアから聞こえたのはグリーンの姉であり、レッドも幼い頃からお世話になっているナナミだった。



『実はね、レッド君にお願いがあるんだけど――…』




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